大晦日の「世界の鉄人ドリームマッチ!アイアンシェフ生対決スペシャル」を見て、国が豊かになるということを思う
年が明けて10日も過ぎました。
そんな中、録画が溜まった番組を整理しようと、大晦日に放映された"アイアンシェフ"見ました。
とても楽しみにしていたのですが、残念ながら早送りをしながら最初の1試合アイアンシェフ:須賀洋介VSタイの最強鉄人:イアン・キティチャイしか見なかったです。
視聴率にもそれは現れていたようで、5.4%→4.5%→4.2%という散々たる結果。
http://mainichi.jp/mantan/news/20130102dyo00m200002000c.htmlより。
紅白が40%越えということを考えると、1/10の関心度ということです(きっとそんな単純な計算方法ではないと思いますが)。
バブル時代の「料理の鉄人」を、それこそ食のバイブルのようにしてリアルタイムで視聴していた私としては、いまの番組内容はとてもにがにがしく思います。
「ミシュラン」も「食べログ」もなかった時代、「料理の鉄人」だけがグルメになりたいという人たちの指標でした。
地デジで調理場面がグロい、とか、審査員が専門家ではない、とか、
予算が削られたとか、前もって何を作るか決まっているとか、
いろいろと番組の低迷している理由が語られていますが、
根本はもっと違うと思います。
「時代に合っていない」
きっとただそれだけだと思います。
第一試合で登場したタイは空前のグルメブームと言いますが、
おそらく国が豊かになり、食べることに対しての欲求が高まったことが、
背景にあるのではないでしょうか?
現在の日本が料理に対して求めるものは、
病気にならないとか、節約とか、時短とか、ダイエットとか、
「グルメで美味しいもの」という、ひとつのベクトルだけでは収まらない、
多種多様なものになっています。
おそらく今の日本で求められている「料理」の番組としては
NHKで放映されていた「キッチンが走る!」のようなものではないかと思います。
「キッチンが走る!」は、全く新しいタイプの食べ物エンタテインメント紀行番組です。キッチンを備えたキッチンワゴンに、俳優・杉浦太陽と腕の立つ気鋭の料理人が乗り込み、関東甲信越の食材を道々でハント。実際に地元の生産者たちと交流する中で得たインスピレーションをモトにオリジナル料理を考案し、絶景のなかで地元の人たちに振舞います。
四季折々の魅力的な食べ物を発見する楽しみ、斬新な発想で新たなメニューを作り出す料理人の技はもちろん、代々食材を作り続けてきた生産者たちの思いや人情、知られざる美しい風景もたっぷり紹介!
家族で楽しめる実用・旅・情報番組です。
http://www.nhk.or.jp/kitchen-wagon/ より
フォアグラやとトリュフ、そしてシャンパンといった、グルメでグローバルな食材をただやみくもに消費するのではなく、国内に豊かな食材があるということを再認識し、新たなメニューを作り出して、グローバルに発信するというのが、豊かになった"日本"が目指すべきものなのではないかなと思います。
- 作者: 料理の鉄人制作チーム
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